私のはじまり。
私も結婚して、妻となり母となりました。
このように今の私があるのは、いろんな方の思いやりと優しさ、厳しい指導があったからです。
15で社会にでた何も知らない私を引き取ってくれた料亭の女将さん。
私の母に
「彼女が今まで育ってきた環境とは一変します。私が育て直すつもりで預けていただく覚悟はおありですか?」
と聞きました。
「恥ずかしながら、躾も何もしておりません。よろしくお願いします」
という事で私は、話し方やお辞儀の仕方、電話の取り方や箸の使い方、社会でのルール、女性としての心構え
そして
働いてお給料をいただく
という意味を一つ一つ日々教わる事になりました。
責任も強くあられたのだと思います、本当に私には特別厳しかったですから。
もう何度もはらわたが煮えくり返りそうになりながら、食いしばった記憶があります。
だけど、夢を追うために辞める決意をしたとき
「よく頑張ったわね。最初はどうなることかと思ったけど、あなたがとても素直で頑張り屋さんなのはすぐに分かった。あなたをこうやって育てられて私のほうこそ自信になりました。長年ありがとう。」
今でも覚えています、涙をためてそう言ってくれたのを。
私は今、そのころの女将さんの年齢に達しています。
今の私に、十代の若い子にあんなに厳しく出来るだろうかと思うと
あの時の女将さんの心労がわかる気がします。
今の私がこのようにたくさんの人たちと関わりを持てるのは、あの時に人としての芯みたいなものを作り上げてくれたからなのかなとシミジミ思います。
今となっては、会う事は出来ないけれど
心からお礼を言いたいとずっと思っています。
この記事をどこかで見かけてくれたらいいな・・・。
いつもありがとうございます。
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